今まで家族にもSoftBank携帯電話を持たせ、「ホワイトプラン」で維持費を抑えていた友人が、WillcomPHSに乗り換えると言い出しました。自社回線同士なら通話料無料がSoftBankだけではなくなった今、固定電話への通話も多い家族の回線を「誰とでも定額」にする方が得だし「もう一台無料★キャンペーン」で2回線分の月額料金が無料になるから美味しいと・・・。
しかも、「X PLATE × DELL Streak セット」が魅力的だと。家族は通話とメールは使うがWebアクセスはしないのでDELL Streakは余るから私にくれると言います。\(^O^;)/
月額支払額を最小にするために、オプション契約は1回線目の「誰とでも定額」だけで副回線は一切のオプションを付けないと言います。これで月額利用料金は3回線合わせて2,430円で済む(参照)とご機嫌です。
しかし、何かがおかしい・・・。どこかに落とし穴があるはずと、あらためて「もう一台無料★キャンペーン」をチェックしたのですが、隅から隅まで読んでみても、とくに問題はなさそうです。冒頭の説明図にも「月額2,430円~でウィルコムが3台持てるんです!」と書いてあります。
ところが、ここに事実上の嘘がありました。
このキャンペーンを利用するためには2,3回線目の端末機を新規購入しなければならず、その購入代金は無料にはならないのです。
端末代金を一括で支払えば、たしかに月額費用は2,480円に収まりますが、この場合の購入価格は定価であり、一切の割引もないために、実質的には無意味な選択肢です。
一方、端末代金を2年間の分割払いにすれば、「W-VALUE割引」が利用できるため端末代金は「実質無料」にはできるのですが、割引の適用対象となるのは基本料金やオプション料金、通話料、通信料などが対象で、端末代金の分割支払い額には適用とならないのです。
つまり、基本料金が無料となる2,3 回線目では、オプション料金や通話料などが発生しない限り「W-VALUE割引」が適用されず、最低でも「端末代金の分割支払額」は払わなければならないということなのです。
ちなみに、このキャンペーンへの申し込みは、同社直営の「ウィルコムストア」で受け付けており、その中では小さく「副回線の月額料金は無料となるため、W-VALUE割引対象とはなりません。そのため、「だれとでも定額」などのオプション月額料や通話料のご利用がない場合は、月々のW-VALUE割引が満額適用とならない場合がございます。」と書かれているだけ。(しかし、支払い例なども全て1回線目の通常契約の事例のみを紹介しているため、誤解しない方が難しいでしょう)
まして、Willcomのトップページからのキャンペーン説明ページに入り、詳細を読んだ人間は、「ウィルコムストア」 での同種説明を再びじっくりと読み直すことはありません。
当初のページで「月額2,430円~でウィルコムが3台持てるんです!」という一文を読んで、内容を確
認した(つもりの)人間であれば、この落とし穴に気づくことは難しいでしょう。
余談ですが、端末機を新たに購入せず、手持ちの端末で回線契約することが可能かと尋ねたところ、このキャンペーンでは適用除外となるということでしたので、いずれにしろ月額2,430円で契約すること自体、実質的には不可能だということになります。
もう一つの落とし穴は、このキャンペーンへの申し込み手順です。新規契約の場合、1回線目を「ウィルコムストアで申し込む場合、「注文完了の翌日中に、本サイトでお申込みを完了する必要があります。期日を過ぎた場合はお申込みいただけませんので、ご注意ください。」という一文です。
1回線目は「新ウィルコム定額プランS/GS」+「だれとでも定額」(合計月額2,430円)なので、W-VALUE割引の原資があり、「実質無料」なので2,3回線目が割引にならないことに気づきにくいのです。
しかも、「翌日中に~」と急かされているため、詳細の確認などしないでしょう。
つまり、このキャンペーンは誇大広告というよりも虚偽の広告であると言わざるを得ないのです。
(今回、友人の契約に関して、Willcomのサポートセンターといろいろ交渉しましたが、担当者も(個人的にですが)「問題のある表記」と認めていましたし、私も問題が大きいと考え、消費生活センターに報告しました)
ご注意ください!「もう一台無料★キャンペーン」では端末機の代金は支払わなければならないのです。
ただし、僅かながらですが、総支払額を減らす方法はあります。
例えば「X PLATE × DELL Streak セット」の場合、「頭金0円」と「頭金2,480円」の選択肢があり、前者の場合、同時に「誰とでも定額(980円/月)」,「あんしんサポート(315円/月)」,「留守番電話サービス(105円/月)」の3つのオプションを契約することが条件となっています。
しかし、このオプション契約について「いつまで続けなければならないのか」の記述は一切ありません。
念のためにサポート窓口に尋ねてみたところ、「制限はなく、日割り計算される」との回答ですから、最短1日で解約すれば約47円払うことで頭金の2,480円を節約することが可能です。
小さなことですが、紛らわしい広告で勧誘するWillcomに対抗する方法として書いておきます。
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