一昨年、先代の愛犬「Buggy」を亡くした頃、「ペット葬儀ビジネス」について記事を書きました。
「ペット霊園、実は埋葬せず
土嚢千袋に詰め保管」という新聞記事について書いたものですが、ペットの火葬・埋葬に法規制がないことに触れた話題でした。
先代「Buggy」は、依頼したペット霊園から派遣された「ペット火葬車」で荼毘に付されましたが、遺灰や遺骨の一部は私の家や妻の家の墓に散骨したものの、二代目「Berry」を迎えた今でも骨壺に収められたまま、我が家にいます。
先のニュース記事などを見ていたので、ペット霊園への合同埋葬にはしたくなかったからです。
しかし、今日報道されていたニュース「業者が継続的に遺棄か 飯能市内の山中に犬約100匹の死骸」を見て唖然としてしまいました。
前回取り上げた記事は「共同墓地の収容量が飽和状態になったため、火葬したペットの骨を、土嚢袋に入れたまま保管している」という内容でしたから、強いて言えば「契約不履行」、最終的にキチンと埋葬すれば(百歩譲ることにはなりますが)まだ許せます。
でも、今日のニュースが取り上げていた話は、あまりにも酷すぎます。火葬すらしないまま、遺骸を山中に不法投棄したというのですから・・・。
記事によれば「体内に埋め込まれているはずの血統など出生の記録をしたマイクロチップがない」のだそうで、意図的に抜き取った可能性があるようです。
つまり、遺骸を(火葬/埋葬すると言って)引き取り、埋葬どころか火葬すらしていない・・・。愛犬家云々、感情論を抜いて、現行法に照らし合わせただけでも、山中に不法投棄しているのですから、契約不履行どころの騒ぎではありません。明らかに詐欺だと言えるでしょう。
さすがに、これは許せません。もう少し詳しい情報がないかと探してみたら、告発者でもあるペットサロン関係者のブログを見つけました。「犬の幸せって??」と「知ってくださ
い、正丸峠:犬猫遺体遺棄事件」です。
そこには、こんなメッセージがありました。
事件解決のひとつとして、亡くなった子の飼い主さんを探しています。
2月中旬より3月30日までに亡くなった子で、関東近郊にて合同葬に出した子に心当たりがございましたら、犬種と特徴をコメント頂きたい のです。
(※その際、添えられた物などわかりましたら、記載して頂きたく思います。)
及ばずながら、私も力になりたい・・・。情報をお持ちの方があれば、「犬の幸せって??」に知らせてあげてください。(業者の特定ができたようです)
4月7日 追記
事件を起こしたペット葬祭業者が特定され、逮捕されました。
それにしても酷い業者です。依頼した買い主さんが「詐欺」で訴えた方がいいのではないでしょうか?埼玉県飯能市の山林に犬など約100匹の死体が捨てられていた事件で、県警は7日、埼玉県三芳町藤久保、ペット葬儀業阿部忍容疑者(71)を廃棄物 処理法違反(不法投棄)の疑いで逮捕した。
ペットブームを背景に葬儀業者が急増する中、悪質業者による「不適切な死体処理」の横行が指摘されてきたが、刑事事件 に発展するのは初めて。法規制やルール作りを求める声が高まりそうだ。
捜査関係者によると、阿部容疑者は3月30日頃、飯能市坂元の正丸峠を通る道路沿いのがけ下に、ごみ袋に入れた犬1匹の死体を不法に投棄した疑い。調べに対し、容疑を認めているという。
阿部容疑者は1983年に同町議に初当選し、99年までに3期12年務めたが、2003、07年に連続して落選している。
県警は7日午前5時過ぎから約2時間にわたり、阿部容疑者の自宅などを捜索した。荷台部分に位牌や仏具を積んだワゴン車などを押収。台所からは金属製のバケツに入った大量の動物の骨が見つかったという。
住民や葬儀の依頼者らによると、阿部容疑者は10年ほど前から葬儀業を始めていた。葬儀は10分程度で、料金は3万円ほどだったという。電話帳の 広告には「御引き取りから納骨・霊園まで」「火葬5000円~」「火葬炉完備」と記されていた。
事件は3月上旬、「犬や猫の死体が多数投棄されている」との通報で発覚した。県警は3月26、31の両日、約100匹の死体や骨など約660キ ロ・グラムを回収。この中にあった居住地が記された布類から飼い主を割り出し、阿部容疑者に葬儀を依頼していたことを突き止めた。
市が現場近くに設置した監視カメラには、ごみ袋をがけ下に投げ込む阿部容疑者とよく似た人物が映っており、県警が映像の解析を進めている。
回収された死体の多くは、マルチーズやシベリアンハスキーなどの純血種やリボンや服を身に着けたペットだった。狩猟関係者が「5、6年前から犬や 猫の死体が捨てられていた」「毎週のようにごみ袋を見つけた時期もある」と証言しており、県警は、長期間にわたって不法投棄が繰り返されていたとみて捜査 を進める。(読売新聞 2010.4.714:36)
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