本日、愛犬の「Buggy」(バーニーズ・マウンテン・ドッグ)が息を引き取りました。享年9歳2ヶ月。リンパ腫が見つかってから4ヶ月目のことです。
昨年暮れに耳血腫を発症したとき、気に掛かっていた腹部の痼りを検査して貰ったところ、「現時点では脂肪腫だが、悪性腫瘍になる可能性もある」と宣告されていました。
だから、注意はしていたのです。しかし、具体的になにか対策ができるわけでもなく、こまめに様子を見ていただけでしたが、今年3月には怖れていたリンパ腫が確認されたのです。
原産地スイスでは「生後3年で若犬、3年経ったら良犬、その後3年で老犬になり、それから先は神からの贈り物」と言われる犬種ですし、転移しやすいリンパ腫ということもありましたので、体力を一気に奪う抗ガン剤治療や手術を選ばず、ステロイド剤による延命治療に留めていたのですが、やはり体力は徐々に衰えてきました。
それでも調子のいいときは元気に飛び回り、とても病気持ちには見えなかったのですが、ここ数日は熱が下がらず、苦しそうな姿も見せるようになってきました。
でも、今朝はいつものように(車で)散歩に行くと、車から自ら飛び降り、トイレもできました。昼からは、いつものように病院に通い、点滴もしてきたので、多少は元気になるかなと思ったのですが、暑さのせいか、さすがに元気がありません。
私は夕方に都内で出席しなければならない行事がありました。もちろん、Buggyのことは気にかかっていたのですが、点滴も受け、元気がないとはいえ、まったく歩けない訳でもなかったし、病院から帰宅した後はエアコンの効く場所で少しは楽になったように見えたので、出かけることにしたのです。
いつもなら、駅まで一緒に車に乗り出かけるのですが、この日はBuggyの体調を考え、駅まで歩くことにしました。そして、3時過ぎの電車に乗ったのです。
電車に乗って10分ほど過ぎた頃でしょうか、携帯電話が鳴りました。妻からの電話でした。電話の向こうで「死んじゃったよぉ・・・」と言う声が聞こえます。
私は一瞬意味がわかりませんでした。元気がなかったとはいえ、さっきまでいつも通り甘えていたのに・・・。今朝だって車から飛び降りたし、歩けていたのに・・・。
私の頭は真っ白になりました。とりあえず、妻には「すぐ帰るから・・・」と答え、次の停車駅で折り返すことにしました。
帰路の車中で、今日の行事をキャンセルする電話を掛けたことは覚えていますが、駅に迎えに来た妻の車を見るまでの記憶は虚ろです。
帰宅すると、Buggyは義父母の部屋に横たわっていました。まだ身体は温かい、いえ、熱いぐらいです。しかし、目は見開いたまま、舌もだらりと下がっています。
妻や義父母に尋ねると、私が出かけた後、しばらくは妻と一緒に居たそうです。その後、義父母の部屋に行き、義父のベッドの前で倒れ込んだとか・・・。これが最後でした。
でも、そこまで自力で歩けたのですから、苦しみは少なくて済んだのだろうと信じています。
私が出かけるのを邪魔したくなかったのでしょう。そして、死ぬところを見たくないと言っていた妻の目の前にも居たくなかったのでしょう。でも、ほとんど寝たきりで、一緒にいる時間の少なかった義父には別れの挨拶をしたかったのかもしれません。
そう言えば、今朝の散歩では、いつものお友達にも会えましたし、昼の通院では、大好きな先生たちにも会えました。一通り挨拶しておかなければならない人たちには全員会っています。本当に律儀な奴です・・・。
Buggyの一番の特技は、「ハ~イ!」でした。
頭の上まで高々と上げる仕草は、とても可愛いんですよ。
麻呂眉のせいか、真剣にやっているようにも見えるんです。(犬バカですね)
私の携帯電話の中では、今でも元気よく手を挙げていますが、もうこの仕草を見ることはできなくなってしまいました。
というわけで、手元のデジカメファイルを探してみたら、在りし日の動画が出てきました。
この動画は、まだ3歳の頃ですが、真剣に手(前足)を挙げる姿が、なんとも言えません。近所でも評判で、お友達のワンちゃんたちも真似をするようになったんですよ。
いずれは「ハ~イ!」軍団としてテレビ出演をなんていう野望もあったのですが、その機会を得ることはできなかったのが残念です。
「
バーニーズ・マウンテン・ドッグ」
スイス・ベルン地方原産の犬種で、スイスでは市場への買い出しの荷車を引く
牧畜犬として活躍しているそうです。
体臭や涎も少なく、抜け毛も意外と少ないし、さほど運動量も必要としないので、大型犬の割に飼いやすい犬ですね。暑さには弱いので、夏は散歩にも行きたがりませんが、雪が降ると大喜びします。
本によれば、「性格は温厚で友好的。攻撃的なところもほとんどなく、陽気で利口な犬」だそうですが、実際には、結構お茶目でドジなところも多く、愛嬌があるため、周囲の人に愛される傾向が強いですね。
しかし、寂しがり屋さんなので、留守がちな家庭にはお勧めできません。
おかげで、我が家では車も愛犬仕様になりましたし、外出するときは常に一緒。
でも、利口な犬なので、しっかり躾けておけば、長時間のドライブでも大丈夫。車に乗る前に、自分でトイレを済ませ、万全に備えるぐらいの知恵はありますよ。
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